そこそこ華麗なる渡香記


ミレニアムの秋に父の歯科医師会旅行にくっついて2泊3日で香港旅行をしてきました。簡単ですが香港の印象をリポートします。


07/Oct/2000 (Sat)

朝8時半に福岡空港国際線ロビーに集合し、キャセイパシフィック便にて台北経由で香港へ。福岡−台北は2時間強、台北−香港は1時間半弱って感じでした。台北で1時間くらいトランジットの時間があったので一応飛行機を降りてロビーで時間を潰してみました。ま、ロビーから一歩も出てないので台湾の地に降りたというよりは台湾の空気を吸っただけって感じですね。


香港国際空港からバスで九龍半島にあるペニンシュラホテルへ向かう。チェックインしたあとホテルを出て繁華街をぶらぶらと歩いてみました。よさげな月餅屋さんがあったのでゼミ用の(気持ち豪華な)お土産を購入。あと3坪くらいの小さなお店が多数集まってるショッピングモールを回ったら、ブティックには必ずと云っていいほど日本のファッション雑誌が置いてありました。香港では浜崎あゆみが大人気らしく、もはや崇拝の域に達しているようです。女の子向けのお店には必ずあゆが表紙の雑誌が置いてあるし、道ゆく香港ガール達はことごとくあゆ入ってる。


夕飯はバスで「香宮」という中華料理屋さんへ。本場の広東料理をたらふく食べて紹興酒をちびちび味わったあと、オープントップバス(2階建てバスの2階の屋根がない奴)に乗って女人街を観光。女人街と云っても中洲の南新地のようないかがわしい街ではないですよ(爆)  女人街とは香港一の繁華街で、路地という路地に小さなお店がひしめき合い、通りにも屋台がぎっしり並んでいて活気にあふれていました。週末という事もあって本当に日本の大晦日のような賑わいでしたよ。


で、ビルから無数の漢字のネオン看板が飛び出している、あの最も香港的な通りもバスに乗ってぐるっと巡りました。日本人が「香港」と聞いた時に真っ先に頭に思い浮かぶような、「○○大酒楼」とか「××大飯店」って毛筆体のネオンが色とりどりな例の看板群です。それにしても香港のビルってどれもほぼ例外なくベランダがなくて外壁が平坦なので、日本の街並みとは全然違う雰囲気です。何でも人口密度が高過ぎるのでベランダの分も部屋のスペースにするんだそうです。ベランダなんか作ってる余裕がないとの事。


ここまでは九龍だったのですが、それから地下トンネルを通って香港島へ。定番と云えば定番なんですがケーブルカーでビクトリアピークに登って$100万の夜景を眺めました。ちょっと時間が遅かったので$80万くらいでしたけど(笑) ホテルに帰って初日終了。


08/Oct/2000 (Sun)

この日はまず黄大仙(おうたいせん)という有名なお寺に行きました。昔から香港庶民の篤い信仰を受けているお寺です。観光客が大勢いるにも関わらず、そんなのはまるで全く眼中にないかのように多くの香港市民が線香を焚いたり床にゴザを敷いてお祈りしたりしてました。何でも大晦日には1年の感謝を込めて鶏の丸焼きを捧げる風習があるようですが、この日も鶏の丸焼きを持参して仏前(神前?)に供えてた人がいました。何か祈り事が叶ったのかもしれませんね〜


続いてどこかの港(名前は失念)にある大砲が正午の時報を撃つのを見学。イギリス統治時代からずっと続いてる伝統なんだそうです。ぱっと見はとてもか弱い大砲だったので大した事ないのかなと思っていましたが、実際は飛び上がってしまいそうなくらいの大音響で迫力がありました。


お昼は香港島中心部の飲茶楼でメチャ美味かろう。飲茶ってシュウマイやギョウザ系ばかりかと思ってたら意外とこってりした料理もあったりして色んな味を楽しめました。口直しのオススメはやっぱりマンゴープリンですね。美味。


昼からジェットフォイルに乗って旧ポルトガル領マカオへ。香港とマカオは中国に返還されたとはいえ両者とも特別行政区なので(一国二制度って奴です)、出入りするたびにパスポートチェックがあります。お陰でパスポートのスタンプが一気に増えました(笑)


マカオで最も有名かつ有力な産業はカジノに代表されるギャンブルです。何でもマカオに納められる税金の大部分はギャンブルからの収益らしく、そのせいで住民税や所得税、消費税などは限りなくゼロに近いんだそうです。うらやましい。


マカオの中華料理屋で北京ダックに舌鼓を打ったあと、ドッグレース場へ。要するに競馬のお犬様バージョンなんですが、お犬様と云ってもグレイハウンドという猟犬なので脚の速いこと速いこと。そして日本の競馬と違うのは1レースがわずか15分おきに開かれる事です。その為に負けてもすぐ気を取り直して「次、次」と切り替える事ができます。


全部で3レース楽しんだのですが、2レース目は単賞を当てて勢いに乗り、3レース目は連複の2−3と単賞の2に賭けていたら何と両方当たりました! もう嬉しくて嬉しくて小躍りしちゃいましたよ(笑) ギャンブルを当てるのがこんなに楽しいとは今まで知らなかった。競馬や競艇にはまっちゃう人の気持ちがしみじみ分かりました。皆さん彼らを責めてはいけません。ちなみに今回はトータルで100香港ドル(約1500円)ほど勝ちましたけど、別に金銭的な損得がどうのじゃなくて「当たった」という事それ自体が嬉しいんですよねー


レースが終わったあとはセリ場みたいな所に人がたくさん群がって、勝ち馬ならぬ勝ち犬のセリ落としが行なわれていました。日本の馬は1頭数億円もするので例の外務省の機密費使い込み問題が起きたりするのですが、マカオの犬はそれほど高くはないようで、見た感じ一般庶民っぽい人達も盛んにセリに参加していました。別に食べる為にセリ落とすのではなく、強い犬のオーナーになるのが一種の名誉なんでしょうね。投機的な側面もあるのかもしれません。


再びジェットホイルで香港に帰り、ホテルに戻って2日目終了。やっぱりマカオより香港の方が派手で華やかできらびやかな感じです。


09/Oct/2000 (Mon)

3日目は免税店でのショッピングだけで大した事はありませんでした。14:30発の飛行機に乗り、台北経由で福岡空港へ。帰りは流石に疲れ気味だったので台北で降りるのはやめて機内で大人しく出発を待ちました。


ここからは気付いた事などを落穂拾いしたいと思います。


1、何でもかんでも漢字表記
これが結構面白いんですよ〜
例えばタクシーは「的士」でバスは「巴士」。新聞を読んだらミロシェビッチは「米羅舎維奇」と表記されてました(実話) ほとんど「夜露死苦」みたいなノリです。


これらは音訳ですが、意訳したものもあります。例えば鉄道の駅は「火車点」でスーパーマーケットは「超級市場」、ヒットソングは「主打歌」(←これは笑えた!) ちなみに浜崎あゆみは「浜崎歩」って漢字表記されていました。


2、室外機落下の恐怖
香港は行く前に想像していたより蒸し暑かったです。まぁ冷静に考えたら日本より赤道に近いですから暑くて当然なんですが。日本の秋の格好で行ったら失敗しました(苦笑)


そんな訳で蒸し暑い期間が長い香港ではクーラーが非常に普及しています。前述したように香港の建物にはほとんどベランダがないですから、クーラーの室外機が壁から直接ぶら下がっています。古いビルだと傍目にもいつ落ちるか分からないという感じで大変怖いのですが、ガイドさんの解説によると実際に年に数人は室外機の直撃を受けて死亡するんだそうな(ホンマかいな?)


3、異文化の流入
香港は長い間イギリスの統治下にあっただけあって、返還された今なおイギリスの影響が色濃く残っています。例えば市内を走る公共バスはロンドンのように2階建てバスですし、街の通りには全てイギリス風の名前が付いています。Princess Margaret Road(公主道)やStanley Road(赤柱道)など。通り名を記した標識に英語名と漢字名が併記してあるあたりに“文化の交差点”の一端を感じます。


それ以外に日本文化やアメリカ文化の影響も見受けられました。例えば前年の夏にイギリスに行った時にはコンビニは全くなかったのですが、香港にはセブンイレブンやサークルKなどのコンビニが普通にありました。そして店内には日本メーカーのお菓子やカップラーメンが溢れていました。それもパッケージが日本語のままなんですよ。カルビーとかマルタイとか。


あとは最初の方にも書きましたけどあちこちのお店に日本のファッション雑誌が置いてあったり。日本の流行や動向に常にアンテナを向けているという印象を受けました。そうそう、地元の新聞の芸能欄に「松嶋菜々子」の記事もありましたよ。


・・・まぁこんな感じでした。いつもは独り旅ばかりで自分で飛行機から宿までコーディネイトする事が多いので、たまにはこんな風に大名旅行(笑)というか、何から何まで用意されてる旅も楽チンでいいです。でも逆に云うと「旅をしている」という実感はあまりなかったですね。やっぱり旅の面白さはツアーより個人旅行、です。


とっぷぺえじ