Windsor城&Bath編
また寝坊し(爆)7:27発の列車を逃したので7:45発に乗る。
31/Jul/99 (Sat) 晴
この駅もすっかりおなじみになった。ここから地下鉄でPaddington駅まで移動するのだが、たまたま通路の途中にThomas CookというKioskみたいな店舗の宿の予約センター(?)があったので、Bathの宿を予約してもらう。希望は£30以下で、簡単に見付かるだろうと楽観視していたら、この週末はめちゃくちゃ混んでいて安い宿はもうほとんどないと云う。あちこちに電話してもらうのだが、どこも満室の様子。結局£45の宿になった(泣)
King's Cross Station
考えたらその日の宿をその日の朝に予約しようというのが、そもそも無謀だったのかも知れない。場末ならともかくBathは超有名な観光地なので、やっぱりもっと早目に予約しておくんだった。ちょっと後悔。
King's Cross駅から地下鉄Hammersmith&City線でPaddington駅へ。途中、Sherlock Holmesで有名なBaker Street駅を通過した。
Paddington Station
Paddington駅はとにかく広い。それはLondonから英国西部へ向かう列車は全てここから発着するから。英国の鉄道というのは概して不案内で、必要以上に親切な日本の駅の案内に慣れているとホームを探すのにひと苦労する。一体どこのホームから乗ったらいいのか分からず途方に暮れたが、9:28発という発車時刻を知っていたので、それと"Departure"(出発)の電光掲示板とを照合してどうやら11番線らしいと分かった。
早速11番線に行き、電光掲示板の"Calling At"(停車駅)にSlough駅とあるのを見て、ようやく安心。さて階段を降りたら、今度は列車が見当たらない。英国の鉄道はホームがやたら長く、同じ11番線でも11aとか11bがあるので油断できない。結局ホームの反対の端に停車していた。乗り込んでもまだ不安だったので、乗客のお姉さんにこの列車はSlough駅に停まるかと尋ねたら、"Yes!"と元気良く答えてくれた。
何しろホームにも車内にも全然駅員が見当たらないので困る。日本だったら過剰といえるくらい駅員が配置されているが、英国では全くと云っていい程いない。
そうこうするうちに何の前触れもなく突然ドアが閉まり、発車した。発車ベルなど何も無いので、ちょっと外の空気を吸おうなんてホームにいたら締め出されてしまう所だ。経験的に列車によって停車駅アナウンスが有ったり無かったりする事を知っていたので、この列車は一体どっちだろうと不安に思っていたら、無かった。こういう場合、到着予定時刻と時計を交互に見比べながら、駅に停まるごとに駅名表示板を注意深く見なければならない。
それでも途中の窓外の風景を充分堪能できた。緑が豊かで、とても大都市Londonの近郊とは思えない。頭の中では「世界の車窓から」のテーマソングがエンドレスで流れていた(笑)
9:53着。ここからWindsor駅まではひと駅区間だけの支線になっている。つまりWindsor城を見学した後Bathに向かう為には、Windsor駅からここまでまた戻って来る必要がある。英国の駅には改札がなく出入り自由と分かっていたので、Slough駅でこっそり降り、何食わぬ顔してWindsor駅までの往復券を買うという作戦だったのである。
Slough Station
ところが改札口を見て仰天した。何と自動改札になっているではないか! ここで切符を通したら多分吸収されて、Bathまで行けなくなってしまう。困った挙句、いちかばちか駅員に「CambridgeからBathまでの往復券を持っているが、どうしてもWindsor城に寄りたくなった」と、いかにも『私はWindsor城目当ての単なる観光客で、英国の鉄道の仕組みをまるで知りません』という風に、無垢で無知な旅行者を精一杯装いながら云った。
自分が話しかけた駅員は下っ端だったらしく、改札口に控えている上司みたいな人に相談しに行った。その上司はBathまでの往復券を丹念にチェックした後で通してくれ、「そこの自動券売機でWindsor駅までの往復券を買いなさい」と指示してくれた。いやぁ、云ってみるものだ。
【位置関係図】 Cambridge | Bath - Swindon - Reading - Slough - London (Paddington) - London (King's Cross) | Windsor Slough駅10:13発、Windsor駅10:19着。たった6分。鉄道で6分って歩いたらどのぐらいだろう。・・・それはともかく、ホームに降りたらいきなり視界にWindsor城が飛び込んできた。想像以上に巨大な城だ。
Windsor Station
Windsor Castle
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駅から城までは近い。早速入場料£10.00(学生料金無し)を払い、入場ならぬ入城する。その際に空港にあるような金属探知機をくぐらされた。
象徴ともいえる中央のRound Towerをはじめ、頑丈な石造りの城そのものが重厚でどっしりとした印象を与えるが、何より素晴らしかったのがテラスからの眺望。この城は高台に築かれており、遠くの丘陵の稜線があたかも地平線のように直線に見える。あちこちに置かれている砲台や城壁にくり抜かれた銃眼が、防衛拠点としてのかつての役割を偲ばせる。
相当並んでQueen Mary's Dolls' Houseに入ったが、全っっ然大した事なかった。他人にはあまりオススメできない(苦笑)。それから女王の住居(の一部)であるState Apartmentに入ったが、まず1992年に城を見舞った大火からの復興の様子が展示されていた。要した修復費は日本円にして120億円(!)にのぼるという。展示の冒頭に、執事のJim Eastwoodが綴った次のような文章が掲げられていた。
"Fire is like an animal, looking for the easiest way to go. You have to think of it as a hungry animal. But this beast is different from others: the more you feed it, the hungrier it becomes."
巧みな比喩を用いて的確に大火の恐ろしさを綴ったこの文に感銘を受けたので、思わずメモを取った。
State Apartment内の各部屋はいずれもKensington宮殿のように豪華絢爛だったが、中でもThe Waterloo Chamberの素晴らしさには目を瞠った。Londonでも王室関連の部屋を種々見たが、それらが束になってもこの部屋には敵わない。まず天井が途方もなく高い。そして天井の両側方に自然採光する為の小窓が並んでおり、全ての窓に金色の薄い織布が掛けられている。燦々たる日光はこの黄金布を透かして部屋に差し込むので、部屋全体が金色に照らされる仕組みになっているのである。この世のものとは思えぬ美しさに、しばらく見惚れてしまった。この故に、Windsor城を訪れる者は必ず晴天の日を選ぶべきであると強く主張したい。
Eton College
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城内のSt.George's Chapelを見学した後、Eton校へ向かう。英国には約450のPublic Schoolが存在するが、Eton校はその代表格であり、Oxbridgeへの高進学率を誇る。日本でいえば私立の名門中高一貫校といったところか。しかしそれと大きく異なるのは真のエリート教育が行なわれている事だろう。
自分の考えるエリートとは個人の利益よりも全体の利益を重視し行動する人である。国家の繁栄を第一に考える人である。国家という単語が気に障るなら社会の繁栄と換言してもいい。そしてエリートはまた、深く幅広い教養を身に付けた人でなければならぬ。Eton校ではそのような教育がなされているものと信ずる。
今の日本に真のエリートという言葉は存在するだろうか。日本を牽引する将来展望を何も描けず、目先の対症療法に追われる政界人。前例無き事は避け、大過なく勤めて天下る事のみを夢見る官界人。不祥事を起こす度に形だけ頭を下げ、保身と利己に走る財界人。・・・この先日本で暮らしていく事に暗澹たる気分になる。
Windsor城からEton校へは徒歩で20分弱。中心街を離れると途端に寂しくなり、日本人どころか観光客自体ほとんど歩いていない。雑貨屋や小物屋の立ち並ぶHigh Streetを抜けるとEton校に着く。入場料を払うと中に入れるが、やめて周囲を散策する。とにかく広大な敷地を有しており、多分Q大の数倍はある。塀沿いに歩いていると、グラウンドと芝生への入り口があった。"private only"(立入禁止)と書いてあるが、"public path"(公共道)とも書いてあるので、まぁいいかなと思って勝手に門をくぐった。ちなみに夏休み中のせいか人の気配は全く無かった。
中には手入れの行き届いた芝生とサッカーやラグビーのグラウンドが一面に広がっており、構内には川も流れている。ベンチがあったので腰掛け、青空と芝生を見ながら30分ほどぼーっとした。Eton校の塀の中は騒々しい外界とは完全に隔絶されている。たまに吹く風に木の枝が鳴る以外は、時が止まったような静寂。このような環境の中で教育されたら最高だろうなと思った。Eton校が過去20人もの首相を輩出してきた理由が分かる気がした。
駅へ戻る道中、Windsor橋から見上げるWindsor城は雄大だった。Eton校へ向かう時は背を向けていたので気付かなかったのだ。写真を撮ろうと思ったが、やめて心の中に仕舞っておく事にした。
Windsor Station
Windsor駅から再びSlough駅に戻り(やはりたった6分)、何事もなかったかのようにBath方面への列車に乗る。心優しきSloughの駅員達に幸あれ!(^-^)
Bathに向かう車中は日本人も全くおらず、窓外には豊かな自然が広がり、所々で馬の放牧も見られた。大樹の枝が両側から線路を覆うように広がり、緑のトンネルとでも呼びたくなるような所もあった。相変わらず「世界の車窓から」のテーマソングが頭の中で鳴り響いた(笑)
Reading Station
Reading駅16:25着。London方面からBathへの直通列車はなく、この駅で乗り換える必要があった。駅員から教えてもらった通りに4番線で待っていたが、予定時刻の16:40を過ぎても来ない。その間、遠くの4aか4bらしき所から列車が出て行き不安になる。心配になって駅員に尋ねたら、遅れているだけだからここで待っていれば大丈夫と云われた。どうやらLondonから遠ざかるほど時間にルーズになっていくようだ。
ようやくBath着。駅前の地図を見て、予約したB&B(Bed & Breakfast)のある通りを探す。それにしても思ったより遅く着いたので、もしLondonで宿を予約していなければ自力で探さざるを得なかっただろうし、しかも泊まる直前だからどこも空いてなくてきっと野宿になっていただろう。Londonで予約しておいて良かった。これが動物的カン?
Bath Station
B&B着。英国人のおかみさんは何と長岡にいた事があるそうで、挨拶程度の日本語ができるのでちょっと驚いた。それにしても何故長岡に!?
Chesterfield Hotel
案内された部屋はダブルベッドだった。入口脇の料金表を見ると、どうやらシングルの料金でダブルの部屋を貸してくれたようだった。ラッキーかも。部屋自体も広くて綺麗で、額縁付きの絵が幾つか飾られている。ただ初B&Bなので、他と比較しようがないのがもどかしい。目覚し・タオル・石鹸・鏡などはちゃんとそろっているのに、わざわざ持って来て損した。何しろ初めての経験なので全然勝手が分からない。
Royal Crescent
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街で夕食を摂った後、Royal Crescentに行き、芝生の前のベンチに腰掛けぼーっとする。ここはその名が示す通り、横長の建物が三日月状のカーブを描いて建っている所。実際は三日月というより半楕円に近いと思う。ちょうど夕暮れ時で、沈む夕日の陽光を反射して茜色に染まる雲と、それが浮かぶ背景の青空が綺麗で、見ていて全然飽きなかった。よく見ると、幾つかの気球が空中散歩を楽しんでいた。
Royal Crescent前の芝生を眺めていると、フリスビーに興じる2人組、犬の散歩に来た老人、キャッチボールをする父子、買い物帰りの母親、ドラムを叩く若者、等々が入れ替わり立ち替わりやって来て、何だか英国の飾らない日常の縮図のようで微笑ましかった。何もせずにぼーっと過ごすというのは怠惰ではなく最高の贅沢である。"joy of spending time without thinking"などという造語が頭に浮かんできた。
結局19:30〜21:30まで2時間ほどぼーっと過ごした。振り返ってみても、この2時間は4週間の滞英中で最高の2時間だったように思う。もっとも「あの日本人、何でずっと座ってるんだろう」と思われたかも知れないが(笑)
帰り道に見た夜景も忘れられない。BathはAvon川を中心におわん状の地形をしているので、Royal Crescentからは反対側の斜面の見事な夜景が見えるのだ。Bathの夜景は凡百の街のそれとは異なる。眩しいほど明るく光る街路灯が創る夜景である。この街路灯が闇夜に無数に浮かび、夏の夜空に舞う蛍を連想させる。いわゆる「宝石箱をひっくり返したような」夜景とは異なるしみじみとした味わい深さがある。
朝起きてシャワーを浴び、地下の食堂に降りる。何しろ全てが初めてなので戸惑っていたら、他の旅行客が親切に教えてくれた。朝食は典型的なEnglish Breakfastで、シリアルとグレープフルーツを最初に食べ、次いでトースト・ベーコン・ウィンナー・マッシュルーム・トマト・目玉焼きが出てきた。どれも美味。特にグレープフルーツは何度もおかわりしてしまった。
01/Aug/99 (Sun) 晴
チェックアウトの際におかみさんに気球に乗りたいと尋ねたら、"Very expensive!"と云う。どうやら£180ぐらいするらしい。うーむ、高い(^^ゞ じゃあ川下りはどうかと尋ねたら、そっちの方がよっぽど安いよと云う。どうしようか迷いつつ街に出る。
街中のTourist Informationに行って気球と川下りのパンフレットを探したが、どっちも無かったのでとりあえずRoman Bath Museumに入る。入場料は£6.70(学生料金無し)。ここは2000年前にローマ人達が築いた大浴場の遺構である。昔々、癩病を患っていたBladud王子がここに偶然温泉を発見し、その温泉のお陰で癩病が治ったので喜んで自分の名を付けた。長い間にBladudが転じてBathになり、更にBathは「お風呂」の語源になった。これがBathに伝わる起源である。
Roman Bath Museum
まずテラスから緑色をした2000年前のプールを眺める。今までこの緑色は温泉の成分だと思っていたが、どうやら日光を浴びて繁殖した藻らしい(笑) 案内板には"The water is green because algae in the water are stimulated by sunlight."と記してあった。"algae"は藻の複数形である。
順路に従って進むと中は壮大な博物館になっている。19世紀になって発掘された神殿の一部や、ローマ人達の投げ入れたコイン、呪いの言葉が刻まれた石版、鮮やかなモザイク画が描かれたタイル、ローマ軍に贈られたという女神や猪の石像、彼らの墓や石棺、等々盛り沢山な内容。中でも呪いの言葉が刻まれた石版というのは興味深かった。人が人を呪うような人間社会が2000年前にとうに存在していたとすれば、・・・人類の進歩速度はさほど速くないのかも知れない。
女神Minelvaの泉には今でもポコポコと小さな泡が吹き出していて、実に神秘的だった。今でこそこれは地下で熱せられた水蒸気の気泡だと科学的に説明できるが、2000年前のローマ人達にとってはここは神界と人間界を結ぶ接点としか思えなかっただろう。
ここは今でも相当量の湯が絶えず湧き出ているが、その排水路はローマ時代のものがそのまま使われている。2000年間溢れる湯を流してきたこの排水路は、これからの2000年もまた変わらずに流し続けるのだろう。そして最初に見た緑色のプールの底にはローマ人達によって鉛板が敷き詰められており、これは寸分の隙もないので一滴の水漏れも起こしていないという。当時の優れた技術力に脱帽する。
当時のサウナ室も発掘されている。石炭による高熱がサウナ室の地下を通っており、これにより熱せられた床石に水を掛ける事によって蒸気を立ち込めさせ、サウナにしていたらしい。そしてその石炭を絶やさぬようにする役目はやはり奴隷が担っていた。ギリシャ・ローマの華やかな文明が奴隷制度の上に成り立っていたのは明白な史実である。文化の発達には奴隷的役割が欠かせないらしい。現代はその奴隷的役割が人から機械へと移っただけの事であり、文化史が一面省力化の発展史である事実に変わりはない。我々の周りを見渡せば、奴隷的役割を担っている道具ばかりではないか?
ともかくここは2000年前に造られたままでよく保存されており、この石段やあの石畳の上を実際にローマ人達が歩いていたのかと思うと感慨深い。人は死ぬが、人の造った物や人の思考の痕跡というのは後代まで残る・・・そんな事を思った。
ここはなかなか内容が充実していて、1時間半から2時間はたっぷり楽しめる。オーディオガイドも良かった。基本的に日本語のオーディオガイド(コードレス電話のような形をしていて、音声で展示を案内してくれる)は嫌いで、Londonではほとんど借りなかった。理由は折角英国に来て英国らしい雰囲気に浸りたいのに、日本語なんか耳にしたらぶち壊しだと思うから。でもここでは随分役に立った。もし借りていなかったら半分も楽しめなかったと思う。
2階にはPump Roomというレストランがあり、その一角で£0.45で温泉の湯を試飲できる。勿論飲んでみたが・・・かなりまずい(爆)。冷たいならまだしも、生温かかったのでとても全部飲み切れなかった。すぐ横にレストランがあるのは口直しの客を狙っているのかも知れない(笑)
Pump Room
Roman Bath Museumのすぐ側にBath教会がある。この近くにはTourist Informationもあり、教会一帯はBathの中心地になっている。当然人通りも多く、ストリートミュージシャンが競って腕前を披露している。教会の前には聖者の扮装をしたストリートパフォーマーもおり、観光客が物珍しそうに写真を撮っていた。
Bath Abbey
現在のBath教会は1499年に建設されたもので、内部は相変わらず天井の高いゴシック建築。他の教会と同じように、この教会内にも所狭しと墓や銘板が並んでいる。ご丁寧にも日本語のパンフレットがあり、ここに埋葬されている人々の名前が列挙されていたが、残念ながら一人も分からなかった。
教会を出てTourist Informationで気球の事を相談したらリーフレットを3つ渡され、ここに電話してみろと云う。案内所の人によると気球の料金は£120程度らしい。勇んで電話してみたら2つは閉店で1つは満席だと云う。ガッカリ。しょうがないので気球に乗るのは諦め、川下りを楽しむ事にする。
Cruising
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川下りというよりクルージング。しかも実際は川上りだった。船に乗り込む時に料金を払おうとしたら、「いいからいいから、さあ乗った」という風にせかされた。後払いなんだろうか?
川の両岸は深い緑の樹々で囲まれており、遠くに見える丘陵も深い緑、また川の色も深い緑に濁っていたので見渡す限り全てが緑で気持ち良かった。街を離れて上流に行けば行くほどのどかな風景が広がり、疲れた心身が癒される思いがする。川でのんびりボート漕ぎを楽しんでいる人も多く、クルーザーは割と大きいのにそれらの小舟を器用に避けながら進んだ。
折り返し地点はちょっとした滝になっていて、家族連れで賑わっている。水着姿の子供達が水遊びや釣りを楽しんでいる。炎天下だっただけにちょっぴりうらやましかった。
往復50分ほど。降りる時に料金を払うのかと思って他の乗客を見るが、全然そんな様子はない。きっと乗る時に既に払ったものと勘違いして乗せたのだろう。そのまま払わずに降りられそうな雰囲気だったが、何となく良心の呵責を感じて"I haven't paid for it."と素直に申し出た。切符切りのおじさんは一瞬驚いたようだったが、すぐに"Thank you for your honesty."と云ってくれた。
しばらくベンチでのんびり座っていたが、早目にLondonに帰ってVictoria駅のTourist Informationで来週のDublinの宿を予約する事にした。というのもBathでの宿と気球の経験から、英国では早目の予約が大事ってつくづく思い知らされたので。
Bath Station
帰りの列車の時刻は調べていなかったので、駅構内で時刻表を探していたら、タッチパネル式の自動案内機があったので利用した。調べた結果をプリントアウトできるので便利。それによると15:27発、Paddington駅17:05着との事だった。
ホームで列車を待っていたが、定刻を過ぎてもなかなか来ない。遅れているとのアナウンスがあった。英国(に限らず海外)の列車は遅れるのが当たり前と聞いていたので大人しく待っていたが、30分、40分と待っても来ない。そのうちホームはLondon行きの列車を待つ旅行者で溢れてきた。結局来たのは何と50分遅れ(!)の16:16。
やれやれ、これだとVictoria駅のTourist Informationに行くのは間に合いそうにないなぁと思いながら風景を眺めていると、今度は20分ほど走った所で突然停車した。駅でも何でもない所。そのままピクリとも動かない。しばらくしてようやく動き出したと思ったら、「この列車はmechanical troubleを起こしたので、次の駅で乗り換えて下さい」とのアナウンスがあり、車内がざわつく。
個人的にはトラブルに巻き込まれたという困惑よりも、このアナウンスを完全に聴き取れたという嬉しさの方が大きかった(爆)
この列車はよろめきながらSwindon駅に着き、ほぼ満員の乗客が一斉に降りる。ホームに降りると「Paddington駅行きの列車は1番線に停車中です」とのアナウンスがあり、同じホームの向かい側を見るとなるほど列車が停まっている。早目に乗り込んだので空席に座れたが、あっという間に通路まで超満員の乗客で溢れた。もともとこの列車にいた乗客は一体何が起こったのかと皆な驚いた様子だった(笑)
Swindon Station
ようやくPaddington駅に到着したのは、予定を1時間半もオーバーした18:30過ぎ。Victoria駅のTourist Informationに行くのは諦め、King's Cross駅のマックで侘しい夕食を摂る。窓際の席に陣取り、King's Crossの駅舎と人や車が忙しく行き交うLondonの夕暮れを眺めながら、ビッグマックを頬張った。
King's Cross Station
Pembroke College着。今回の週末旅行では英国での長距離列車の乗り方と宿の泊まり方を初体験した。これでどこでも一人で行動できる自信がついた。まぁ列車のトラブルに巻き込まれたけど、それもいい思い出だ。
明日はQ大生全員でのバス旅行でStratford upon AvonとOxfordへ。集合時間が早いけどちゃんと起きれるかどうか不安・・・
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